元横綱で人気解説者と言えば、北の富士さんですが・・・
その後継者は、荒磯親方に決まり!かもしれない?!
わかりやすい解説で、すっかり大相撲解説者のエース的存在となった荒磯親方。
現役時代、なぜ稀勢の里は、無口で仏頂面を貫いたのか?
荒磯親方のもともとの性格はどういう人なのか?
評判の解説は、どういうところが人気を博しているのか?
今回は、元日本人横綱で大注目され、現在は人気解説者となった荒磯親方のご紹介です。
荒磯親方の大相撲解説「上手!わかりやすい」評価は高まるばかり!解説者2年生ですが、饒舌な話しぶりで北の富士さんと並ぶ人気者に?!
<千秋楽の様子>
三賞選考委員会終了後、三賞力士の四股名を書く、記者クラブ担当の荒磯親方。#相撲 #11月場所 #東京 pic.twitter.com/P9DcZAVBXg— 日本相撲協会公式 (@sumokyokai) November 22, 2020
荒磯親方の解説が上手すぎて人気!わかりやすい!!稀勢の里時代とは、まるで別人?!
元横綱・稀勢の里(読み方:きせのさと)の荒磯(あらいそ)親方の解説者デビューは、2019年3月大相撲春場所でした。
NHK大相撲中継の解説です。
もちろん全国ネットの放送です。
昔からファンの私は、見ている側でしたが、ちょっと緊張しました。
正直、個人的な意見ですが、稀勢の里はここ一番、緊張する場面で自分の力を存分に発揮できるタイプではなかったと思うからです。
さらに心配だったのは、インタビューでのしゃべりが、あまりに口数が少なく、どちらかと言えば、ぶっきらぼうでした。
そんな荒磯親方が、引退後わずか2カ月で、大相撲中継の解説という大役です。
失礼ながら、ちゃんとした解説をしてくれるだろうか。
しどろもどろになったりしないだろうか。
私はそんな不安を抱いていました。
でもそれは余計な心配でした!
初めは緊張の様子が伝わってきましたが、荒磯親方の初めての解説は、とっても丁寧でわかりやすかったのです。
解説者デビューその日から、荒磯親方の解説は上手だと話題になり、すぐに人気となりました。
荒磯親方の解説は饒舌!稀勢の里は無口で、どっちが本当なの?
現役時代、稀勢の里の口数が少なかったのには理由がありました。
先代の鳴戸(読み方:なると)親方(元横綱・隆の里たかのさと)が・・・
「力士はベラベラとしゃべるもんじゃない」
「感情を表に出すな」
そんな指導していたからです。
力士同士がなれ合いの関係になってはならない、と他の力士との接触も避けていました。
寡黙で孤高の力士・稀勢の里の印象は、師匠の教えを守り、精進して作り上げられたものであったわけですね。
のちに荒磯親方は稀勢の里時代を振り返ってこう言っています。
もともとおしゃべりなほうなので
インタビューで話し始めたら
いろいろとしゃべってしまいそうで・・・
それで多くは語らないようにしていたのです。
素顔の稀勢の里は、けっして口下手で不愛想なわけではなかったのですね。
現役時代の無口で古風なお相撲さんだった稀勢の里が大好きでしたが、引退して、解き放たれたように本来の個性を発揮している荒磯親方も私はとても魅力的に思います。
饒舌で話し上手な荒磯親方の解説は、いまや大相撲ファンの大きな楽しみのひとつになっているようです。
荒磯親方の解説はわかりやすいだけじゃない!美点凝視で力士にエール
荒磯親方の解説は、なぜ人気があるのか私は考えてみました。
親方は引退して間もない、現役に近い解説者です。
力士の特長やクセをよく知っています。
加えて自分の言葉にして伝える技術もある。
技術的な解説も「へぇ、そういうなんだ」と思わせる説得力があります。
わかりやすく話すには、どうしたら相手に伝わるかを考えて言葉を選ばなくてはなりません。
頭がよくないとできませんよね。
もうひとつ荒磯親方のお話で感心するのは「美点凝視」の視点があることです。
美点凝視とは、相手の欠点でなく、すぐれた部分に光を当て、目を向けることです。
どんな力士に対しても、何かしらいいところを見つけて指摘しています。
力士が自分の相撲を解説している荒磯親方の話を聞いたら、さぞかし勇気づけられることでしょう。
私は、このことに気が付いたので、また荒磯親方の解説が楽しみになります。
荒磯親方くわしい解説、うまいしゃべりで親方ちゃんねる生配信にも登場!ユーチューバーに?
最近の大相撲中継の楽しみ方はNHKの放送に限りません。
ABEMAが参入し、ネット動画時代の新しいファンを取り込んでいますよね。
そんな中で日本相撲協会のYouTube公式チャンネルもなかなか健闘しています。
大相撲の生中継を見ながら、数人の親方が自由に楽しく解説をする趣向の番組で、ここでも荒磯親方の解説はうまい、と人気です。
公共放送NHKでは見られない、さらにリラックスした荒磯親方の話のうまさが際立ちます。
先代の鳴門部屋時代から、
初日の昼ご飯は、カツ丼とあさり汁ときまっていました。
”あっさりカツ“ってゲン担ぎです
なんてこぼれ話もあり、リラックスした雰囲気で解説しています。
ユーチューバー荒磯親方が、さらに楽しく軽妙に相撲を語る「親方ちゃんねる生配信」、個人的におすすめですよ。
<七日目の様子>
本日の放送は16時より、ゲストは荒磯親方(元稀勢の里)と井筒親方(元豊ノ島)、熊ヶ谷親方(元玉飛鳥)で配信中!https://t.co/z2mXmYDGSF
#相撲 #1月場所 #初場所 #親方ちゃんねる pic.twitter.com/8CLMoEBU9F— 日本相撲協会公式 (@sumokyokai) January 16, 2021
荒磯親方の解説でにじみ出る明るい性格!横綱の鎧を脱いでわかったこと!!
ここぞという一番に勝てず、なかなか横綱に上がれなかった稀勢の里時代。
私はあのころを思い出すと、稀勢の里はいつも思い詰めたような、苦悶の表情をしていたのを思い出します。
引退後、親方は「相撲を取っていて楽しいと思ったことは一度もない」と言っていましたが、それだけ壮絶な力士人生だったのだと思います。
相撲を取っていて楽しいと思ったことは一度もない
それがいま解説をしている荒磯親方は、饒舌で明るい好青年のイメージへと一変しました。
引退したことで、大相撲会を背負っていた肩の荷が下り、生まれ持った朗らかな性格が全面に出てるのでしょうね。
親方は現在、日本相撲協会の広報部担当で、テレビやラジオの解説を担当しています。
これがもし審判部に転属になったら、解説の仕事からは離れることになってしまいます。
親方のみなさんにとって、審判部での仕事は花形の職務らしいのですが、新たな大相撲ファン獲得のためにも、荒磯親方には解説席にいていただきたい! ですね。
個人的な楽しみと願いを込めて、荒磯親方の解説についてご紹介しました。
(ライター:松岡那知さん)